とっても勉強ができたり、受け答えが利発なのに「人としてどうよ?」って人のことを「頭が良すぎる」と表現することが時々あると思う。

私の叔父、小さい頃から勉強が好きで、当時は偏差値の高かった高専に行って、そこでも勉強が好きで成績もよかったみたいなのに、3年で受験して早稲田大学に行った。大学院にも行って、期待の星だったのだけど…

今、65歳くらいなのかな。(母の異母兄弟なので私の叔父にしては若い)統合失調症と診断され、でも入院するほどでもなく、生活保護を貰って、いまだに勉強している。叔父さんを指して「頭が良すぎる」という言葉は何度も聞いた。

下の子のお友達の親戚にも全く同じような人がいるらしい。高専からではないけど、早稲田に行って、今は生活保護もらって、やっぱり勉強していると…

最初に就職した職場の隣の課の課長は、すごく高学歴だったのだけど、若い頃一度「浮浪者」になろうとしたらしくて、ゴミ箱のお弁当をあさって食べることも、段ボールの家で眠ることも、割と抵抗なくできて、浮浪者として生きていこうと思った時に、知り合いに目撃されて「○○さん」って苗字を呼ばれて、反応してしまったそうで

名前を捨てられないのなら、浮浪者にはなれないと思って、それで訓練校で勉強してうちの会社に入社したらしい。小さな知名度のない会社に、縁故でもないのに、びっくりな高学歴はそんな理由だった。

学歴から信用されるか、大きな仕事を受けていたから、会社としては良い人採用したんだと思うけど、本人は怠け者。課長の下の係長クラスの人が学歴はないけどすごく仕事ができて、その人が頑張っていた。部長は朝まで飲んで、寝坊して、出社してもボーっとして・・・

でも、同じ道産子だったし、奇想天外な話が面白くて、私はその課長と飲み会で話をするのが好きだった。「長男なのに家は大丈夫なんですか?」って聞くと「弟一家が親と一緒に住んでいて、幸せそうだった。俺なんて、もう帰らなくていいんだ」と言っていて、同情する気持ちにもなった。

叔父さんもだけど、困った人なのに、人の話聞いてくれるし、褒めてくれるし、質問したらなんでも答えてくれるし、話し方も優しくて、憎めないんだよなぁ。

課長もよく言われていた。「頭が良すぎ」

そういう私も、小学校入学時は特殊学校(今の特別支援学校)ではなく、普通の学校に入学できたことを驚かれたらしく、悔しかったのか、知能テストの成績は良かったことを親がいうと「頭が良すぎる」とか「紙一重」とか言われたらしい。

他人のことなんでどうでも良くて、家族とごく少数の友人と自分の世界だけで生きていたのが、小3の途中で目の手術してから劇的に社交的になって、知能は逆にイマイチになって、頭が良すぎると言われなくなった。

あれは、悪口だったのかな。バカだねってのを、嫌味で言ってるのかな。

それとも、本当に頭が良すぎる人ってのは、社会的にはドロップアウトしがちなのかな。

よくわからないけど、奴隷的な愚かな選択なんだとしても、私はきちんと働いて、社会性のある生活を送りたいな。