命だけあっても…
今回の台風に限らず、自然災害で命を落としてしまった人の事を聞くと、悲しいし残念だし勿体ないって思うけど、一方で命が一番、命だけあれば何とかなるってのも乱暴な話だって思う。
過去にも、地震で命は助かったけれど、自営業がダメになってしまって自殺した人とか、避難場所のストレスを避けて車で寝泊まりしたことで、エコノミークラス症候群で亡くなった人とか、仮設住宅で孤独死したとか、命だけあっても苦しくて生きていないって事例がいっぱいある。
慣れ親しんだこの家がダメになってしまうのなら、自分も生きてなくていいやというような、消極的な自殺で亡くなった人も責められないと思う。命を第一に!なんて言われても、家のローンが無くなるわけでもなく、商売道具も無くなったりして、マイナスからの出発に耐えられる心身をみんなが持っている訳ではない。
50代の私でも考えただけで憂鬱なのに、お年寄りの方々が気力がなくても仕方がないと思う。
だからもっと、災害がこないように環境を整えるとか、来てしまっても被害が少ないように整備しておくとか、そういうことが大事なのでは!?と思う。
最近はなんでもすぐに自己責任とか自業自得とか言われるけど、つつましく昨日と同じ今日に幸せを感じて生きている人が、非難されなくても良いような、安全な国、日本であって欲しいと思う。日本でなくて安全な星、地球・・・かな。
小学生が亡くなったなんて聞くと、本当に悲しいけど、お父さんお母さんと一緒なら、それもまた一つの幸せと思う。私はお母さんが事故死した従兄弟がいて、その従兄弟は家族を持って幸せに暮らしているから、親がいなくても子どもは育っていけるのかも知れないけれど…
自己責任だと亡くなった人を責めている人だって、単に運がよかっただけって人もけっこういると思う。そういう私も運が良くて、浅はかで無防備なのに、無事に幸せに生きている。
そんな事こそ、当たり前ならいいな。みんなみんな、運よく生きていけたらいいのにな。